一般社団法人栗原青年会議所 2024年度 理事長所信
小田島 優
【はじめに】
皆さんは、忙しい毎日に追われることで現状に妥協し、常にチャレンジし続けることの重要性を忘れてはいませんでしょうか。誰しもが、現状に満足しチャレンジすることを忘れてしまったとき、新たなこと、困難なことにチャレンジしなくなったとき、衰退の一途を辿ってしまいます。どんな人も、自分は今よりも成長したい、良くありたいと思っています。成長し続けるためには、常にチャレンジし続ける必要があります。その一歩を踏み出し新たなことにチャレンジすることは、非常に勇気のいることでストレスがかかることです。失敗を恐れチャレンジすることを避けてしまっては、成功や成長は望めません。勇気をもって一歩踏み出すことがより良いまちづくり、より良い人生につながっていくと、私は信じています。
本年で54年目を迎える一般社団法人栗原青年会議所は、1971年、全国で469番目の青年会議所として設立されました。これまで多くの先輩たちのまちづくりに対する熱い想い、より良いまちを実現するために常に多くのことにチャレンジし続けてきた結果、築き上げられてきたという歴史があります。その功績に敬意を表するとともに、こうして栗原青年会議所が54年目の活動を迎えられることに深く感謝いたします。
現在、日本は多くの問題を抱えており、私たちが住み暮らす栗原においても同様に様々な問題を抱えています。私たちは、地域に希望をもたらす変革の起点として、持続可能な地域を創ることにチャレンジし続けなければなりません。私は、青年会議所に入会したことで、ともに地域をより良いものにしようと考えている多くの青年たちと出会い、様々な考えの人たちと接することで自分の価値観が拡がり、より多くの視点を持つことができました。そんな出会いに溢れている青年会議所は、自己成長させるためには最高の環境であると考えています。青年会議所活動は、われわれの活動エリアの栗原市だけでなく、宮城県、東北、そして日本全国などLOMの垣根を超えて活動しております。様々な人と出会うことで、自己成長を遂げ、地域を牽引するリーダーとして飛び立っていくことが、私たちの使命であると考えます。会員一人ひとりが、自身の持つ輝く個性を活かし、チャレンジすることを忘れずに志高く一年間活動をしてまいります。
【まちづくりと青少年育成~栗原市民と青少年に希望の光を与える団体へのチャレンジ~】
昨年度、栗原青年会議所は、われわれの住む地域をより良いものにするためにはどうすべきか、今後のまちづくりに対する意見をまとめ栗原市へと報告しました。この報告には、地域経済の分析をするだけでなく、地域の魅力の再確認のためにわれわれ自身が体験することを通して検討しました。多くの時間をかけて練り上げてきたものを実現するための第一歩を歩んでまいります。まだまだ先は長いかもしれませんが、われわれの考えを市民に周知し、共感する人を巻き込みながら実現に向けて困難を乗り越えていきます。
また、これからの未来を担う子供たちに向けての事業を2つ開催します。1つ目は、日本の国技である相撲を通じて、礼儀作法や周囲に対する感謝の気持ちを持つことの重要性を学んでもらい、子供たちに成長の機会を提供することを目的とした「わんぱく相撲栗原場所宮城県大会」を開催します。今年で40回目を迎える歴史のある大会であり、より多くの人に栗原青年会議所の運動を知ってもらう機会にもなっています。今年度、宮城ブロック大会の主管を栗原青年会議所が行うため、宮城ブロック協議会と連携し、今年だからこそできる、今年しかできない誰もが喜ぶ「わんぱく相撲栗原場所 宮城県大会」の開催をしてまいります。2つ目は、子供達に、栗原にもたくさんの素晴らしい企業があり、その仕事に誇りを持って携わっている大人たちがいるということを身近に感じてもらい、将来の栗原は自分たちが担っていくという自覚を持ってもらうとともに、参加していただく企業には、まちづくり参画への意識向上をしていただくことを目的とした「第10回ジョブ kids スマイルタウンくりはら」を開催します。このまちの明るい未来に向け、栗原市内の多くの企業と手を取り合い、市民の希望となる運動を展開してまいります。
【魅力ある組織づくり~会員拡大のいらない組織へのチャレンジ~】
栗原青年会議所は、明るい豊かな社会の実現のためにさまざまな運動を展開してきました。この運動を継続して進めるためには、会員が持続的に入会する魅力的な組織づくりが必要です。近年、栗原青年会議所が抱える問題のひとつとして、会員減少が挙げられます。青年会議所が発信する事業は、多くの会議を重ねることでさまざまな人からの意見を聞き、事業をブラッシュアップし続けることで、より良い事業が構築、展開されます。このプロセスこそが青年会議所の最大の魅力であり、自己成長のきっかけになっていると私は考えます。会員の減少は、この機会を減少させてしまいます。青年会議所は、40 歳で卒業を迎えるという決まりがあり、栗原青年会議所を卒業後、地域のみならず、宮城県、全国でご活躍している OB の方が多数いらっしゃいます。人材育成、成長の機会を提供してくれる魅力的な組織であることは言うまでもありません。
栗原市の人口は、減少の一途を辿っており20~40歳までの会員候補者も減少傾向にあり、今まで青年会議所に入会が困難と思われていた層をどれほど取り込めるのかが鍵になるのではないかと考えます。女性会員、企業会員はもちろん、20代前半の会員、学生の会員、といった層を受け入れ、会員拡大に成功している事例は全国に多数あります。様々なライフステージにある人財に配慮しながら、これまで入会を躊躇していた層が入りやすい環境を整えることで会員拡大を行います。また、青年会議所での活動をきっかけにこのまちを良くしていきたいと願う市民の数を増やしていき、我々が魅力的な組織となり、誰もが入りたいと思うような「会員拡大のいらない組織」そんな理想の組織への改革を推し進めていきます。
【2024年度 宮城ブロック大会 in 栗原主管に向けて】
本年、栗原青年会議所は、「2024年度宮城ブロック大会 in 栗原」を主管いたします。宮城ブロック大会は、宮城県内の青年会議所、会員一同が志しをひとつに、より良いまちづくりを目指し、「明るい豊かな社会」を実現するための宮城ブロック協議会の運動の発信の場であります。この大会を成功に導くためには、主催である宮城ブロック協議会と連携を密にして共に前に進んでいく必要があります。
一昨年、東北地区協議会最大の運動の発信の場である「東北青年フォーラム in くりはら」を主管しました。この大会では、東北地区協議会、行政、企業、市民の方々と手を携えることで、大会を大成功に導くことが出来ました。その際に、構築された地域との繋がりは、栗原青年会議所にとってかけがえのない財産であり、今後のまちづくりの原動力として残るとともに、メンバーにとってもこの大会の主管を通して、飛躍的な成長の機会となりました。
そこで今回、「2024年度宮城ブロック大 in 栗原」を主管する青年会議所として宮城ブロック協議会と密に連携し、宮城県内の各地会員会議所メンバーや市民の方々に栗原市の魅力や宮城ブロック協議会の運動を最大限に発信するとともに、我々の考える理想の宮城ブロック大会の実現に向けて邁進します。
【円滑な運営のための事務局としての働き】
青年会議所という名のとおり、多くの会議があり参加者が安心して、会議に参加できる環境を整え、質の高い会議をすることが重要となります。会議の質を高めることで、的確な意見や質問が交わされ、事業の質の向上につながります。まずは、総会や理事会、諸会議などを適切に行い、会議の参加者が議案に集中できる環境を整え、より良い運動の展開につながる会議の運営を行います。そして、栗原青年会議所の事業を多くの市民に知ってもらうために、ホームページやSNSを用いて栗原青年会議所の運動の発信を積極的に行います。さらに、青年会議所を卒業するメンバーが、今後の益々のご活躍を応援するとともに感謝の気持ちをもって、卒業生を送り出します。また、今年度、栗原青年会議所で輝いていたメンバーが、次年度以降も継続して輝いていただけるようにその貢献に感謝の気持ちを伝えます。
【結びに】
青年会議所の運動には常に成長の機会が提供されております。成長のために、時に自分の限界以上のことを求められることもあり、大きな壁を超える必要に迫られることもあります。その壁は一人で乗り越えることができなくとも、多くの仲間と力を合わせれば、乗り越えることができるはずです。その壁を乗り越えた先にはきっと素晴らしい景色があり、飛躍的な成長を遂げることができるはずです。青年会議所は、チャレンジすることが許される団体です。失敗を恐れず、はじめから諦めるのではなく、チャレンジし続けましょう。私たちが主体性をもって運動を起こし、そこに多くの共感が集まれば、必ず未来を変えることもできるはずです。私たちひとりひとりが栗原を牽引するリーダーとなるべく明るい未来を創るため、ともに第一歩を踏みだしチャレンジしていきましょう。