一般社団法人栗原青年会議所 2026年度 理事長所信
砂金 侑弥
【はじめに】
一般社団法人栗原青年会議所は、1971年、全国で469番目の青年会議所として設立されました。「明るい豊かな社会の実現」に向け、これまで多くの先輩諸兄姉がまちを想い、多様な時代の変化と数々の困難に直面しながらも、地域の人々のために情熱を燃やし、歴史と伝統を紡いで、本年で56年目を迎えます。青年会議所は20歳から40歳までという年齢制限を設けています。これは青年会議所が、青年の真摯な情熱を結集し社会貢献することを目的に組織された青年のための団体だからです。この年齢制限は青年会議所最大の特徴であり、常に組織を若々しく保ち、果敢な行動力の源泉となっています。
本年度は、公益社団法人日本青年会議所東北地区宮城ブロック協議会に会長として高橋正樹君を輩出いたします。栗原青年会議所から会長の輩出は33年ぶりとなります。宮城ブロック協議会とより一層の連携を図ることで、栗原青年会議所としても今まで以上にメンバー個々の成長と多くの経験を手にする絶好の機会と捉えています。
地域社会の課題に果敢に挑戦し、変革をもたらす力をさらに高めてまいります。会員一人ひとりが主体的にリーダーシップを発揮し、地域の未来を共に創造することで、栗原青年会議所はこれからも「明るい豊かな社会」の実現に向け、変革を推進し挑戦し続ける組織であり続けます。
【未来へつなぐ会員拡大】
栗原青年会議所は、ここ数年にわたり正会員20名以下での活動を続けてまいりましたが、2026年1月現在の正会員数は14名となっております。私たちにとって会員拡大は、組織の持続と発展に欠かすことのできない重要な使命です。しかしながら、その運動はどこか「人任せ」になっている傾向も否めません。会員減少が進めば、これまで以上にJC運動の維持が困難となり、地域社会の継続的な発展に十分な貢献を果たすことができなくなります。今こそ全メンバーが危機感を共有し、一人ひとりが主体となって会員拡大に取り組み、次世代へとつなげていかねばなりません。会員拡大とは、単なる数の増加を意味するものではありません。地域の多様な人財が集い、互いに知恵を出し合い、ともに学び合い、成長していくための「基盤」を広げることにほかなりません。多くの仲間が集うことで活動の幅は広がり、まちづくりへの提言や実践に、より一層の力強さを加えることができます。そして何より、新たな出会いは私たち自身の成長を促し、これまでにない価値を生み出す原動力となります。「会員拡大は他人事ではなく、自分自身の役割である」その意識を一人ひとりが持つことが重要です。誰もが、自分にしかできない拡大の機会を必ず持っています。その一つひとつを大切にし、全員で拡大活動に取り組むことで、栗原青年会議所はさらに強固な組織となり、地域社会の未来を切り拓く存在へと成長していきます。
ともに挑み、成長し、次代へとつなげるために、全会員一丸となって会員拡大に力を注いでまいりましょう。
【組織力の強化】
2026年度、栗原青年会議所は2021年以降に入会した会員が8割を占めます。私も2021年に入会し、十分な会員研修を経験したわけではありません。会を運営していく上で重要なことは、メンバーが青年会議所の理念や魅力、役割や何を学べる場所であるかをしっかりと把握するということです。JCI Missionでは「青年会議所は、青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」とされています。青年会議所の使命を果たすために、JCプログラムを活用して会員の資質向上に努め、誰もがリーダーシップを発揮できる活力のある組織にしてまいります。
また、われわれの運動をより多くの人に発信するために、広報の質をより一層向上させてまいります。昨年度はSNSでの広報活動をこれまで以上に積極的に行いました。今年度も引き続きSNSを活用しつつ、届けたい相手には情報がしっかりと届くように、各媒体で正確な情報をお伝えし、我々のブランディングを推し進めてまいります。
【まちの未来を担う青少年の育成】
栗原青年会議所の活動エリアである栗原市は人口減少、出生率の低下、若者の都市部への流出が問題とされています。2024年の出生数は僅か166人と2023年より40人の減少となっています。また、2025年に高校生を対象にアンケートを行った際に「栗原に住み続けたいですか」の問いに対して、住み続けたいと答えたのは僅か44%でした。持続可能なまちづくりを実現するためには、未来を担う青少年の地域への愛着が必要です。たとえ都市部へ若者が流出しても、また栗原へ戻りたい、栗原に住みたいと思えるように、地域への愛着が育まれる事業を展開してまいります。そして、先行きが不透明な時代において、まちの未来を担う青少年の健全な育成には、道徳が最重要であると考えます。生命を大切にする心や他人を思いやる心、勤労の尊さ、自立心や責任感、善悪の判断などの規範意識は時代が変わろうとも大切さは一切変わりません。子どもが道徳を培うことは、たとえ変化の激しい社会情勢であっても自身の生き抜く力となり、生き抜く力をもつ子どもが増えることでまちの未来が明るいものになると確信しています。
【未来へ挑むまちづくり】
昨年、栗原青年会議所は創立55周年を迎え、創立55周年運動指針「栗原Re:Design~駅前から創る未来のまち」を発表いたしました。人口減少、少子高齢化、市内企業数の減少、地域経済の規模縮小など、多くの地方都市の課題であり、日本全体の課題でもあるこれらの問題に栗原市もまさに直面している状況です。現状、人口の減少を止める有効な手段はなく、市内の人口を増やすことよりも、アクセスの良さを生かし他地域から栗原市に訪れてもらうことで市内の経済活動を活性化できると確信しています。まずは、くりこま高原駅前開発を地域ビジョンに掲げ、駅前開発の長期計画を考え、次世代へバトンをつなげるために走り出します。しかし、まちづくりは青年会議所だけで成し得るものではありません。地域住民とともに、まちを知り、考え、現在と未来の課題解決に繋がる真の価値を創造し、行政に提言をしていき、持続可能なまちづくりのために邁進してまいります。
【結びに】
私は、2021年に栗原青年会議所に入会しました。入会当初は、青年会議所という団体の存在すら知らず、名前を耳にしたこともないほどでした。右も左もわからぬまま、翌年には出向を経験し、その中で青年会議所に対する考え方が大きく変化しました。以来、今日に至るまで積極的に活動に取り組んでいます。きっと、私のことを昔から知る人は、いい意味で「変わったな」と言うでしょう。それは、自分自身でも確かに実感している変化です。もし青年会議所に出会っていなければ、このような変化はなかったと思います。地域を思い、地域のために行動し、仲間を信じ、仲間と共に挑戦し、自らの限界を決めずに成長の機会を掴み取る、そのすべてが青年会議所での学びによって得られたものです。
16歳で社会人となり、これまで21年の社会人経験を積む中で、「昔はこうだった」「昔からこうしてきた」という言葉を耳にすることがありました。しかし、「現状維持は後退の始まり」という言葉の通り、時代は常に変化し続けています。これまでのやり方に固執するのではなく、時代に即した新しい発想と行動力をもって、私たち自身が未来へ挑む変革の一歩を踏み出していきましょう。
