一般社団法人栗原青年会議所 2025年度 理事長所信

佐々木 竜也

【はじめに】

栗原青年会議所は全国で469番目に誕生し今年で55周年を迎えます。長きにわたり地域に根差した運動を続けてこられたのも、先人の方々の青年としての行動力と情熱により明るい豊かな社会の実現に向かってバトンを繋ぎ続けてきた成果であります。

私が入会を決意した時は、青年会議所がどのような活動をしている団体なのか分からず、単に地域の若者の交流を目的にしている場だと考えていました。しかし、入会し例会や各種式典に参加した際の緊張感と手際の良さや、初めて理事会に参加した時に、普段見てきたメンバーの全く違う顔つきや言動を目の当たりにし、当初抱いていた印象とは全く違うものになりました。地域のために真剣に向き合い考え話合い、時には激しく、時には寄り添う姿を見て、まちのため、仲間のため、自分のためにたくさんの時間を使い活動している団体だと気付かされました。そんな真剣な姿に私も加わって役に立ちたいと思い、7年間活動してきました。

活動を行っていくなかで、2022年に東北青年フォーラム、2024年に宮城ブロック大会の主管を経験させて頂き、生まれ育った栗原の魅力や歴史について知り、さらにこのまちに住む市民の暖かさにも気付かされました。まちをより良くしようとする様々な団体やコミュニティーが存在し、合併前の町ごとに代表されるお祭りが今も賑わいを保ち、自然豊かな栗駒山やラムサール条約に登録されている伊豆沼などの観光資源、栗原にはたくさんの魅せる力があることに気付かされました。その地域の力に真剣に向き合い、頼れるメンバーと結束し、先輩方から引き継いだ行動力と情熱をもって、栗原が魅せるより良い未来への実現に向かって活動してまいります。

【青少年に将来の栗原を考える機会の提供】

栗原市は、選挙権が18歳に引き下げられてから2度目の市長選を迎えます。市長選を迎えるにあたり、市民は地域の課題と未来に目を向けなければなりません。問題の一つには多くの地域でも課題とされている人口減少があり、この栗原でも起きていますが、その要因は少子高齢化の影響や、若い人たちの都市部への流出など様々あげられます。そのなかでも都市部への流出問題は、子供たちがこのまちに住み続けたいと思える愛郷心を育むことと、将来の地域活性化に対する当事者意識を持つことで、将来の帰属意識が生まれ問題解決に向けての一歩になると考えます。

まずは、本年行われる栗原市の市長選へ、若き有権者である高校生を対象に選挙に興味・関心を向けてもらい地域に対する関心を高めることと、また立候補者へ若き有権者の声を届け、立候補者の声を若い有権者へ届けるためにも、公開討論会を開催することで、栗原市の市政への関心を高めてもらいます。そして、栗原市の課題と未来への希望を見出すために、市内の高校生によるアイディアコンテストを開催し、地域活性化につながる将来を創造することで、まちづくりの当事者意識を高めていきます。

【自然教育の発信】

私が生まれ育った栗原のまちは、今も昔も田畑や川に囲まれ自然に溢れています。田んぼでの泥遊びや畑や山での虫探し、放課後友達と自転車を漕いで川に行き、フナや鯉を釣りに行き夢中になったことは今も記憶に色濃く残り、当時の栗原は自分にとって最高の遊び場でありました。そして最高の遊び場は自分の息子の子育てにも活かされています。

都会にいく事への憧れは多くの人にあります。しかし、田舎で自然と楽しく遊びながら育ったことに思い出がある方は、きっと子育ては田舎が良いと一度は考えるはずです。しかし、今の子供たちの遊びには、様々な制約があります。水辺での事故や公園の使い方のトラブル、自転車の使用方法や友達の家で遊ぶことへの配慮の増大。テレビゲームや携帯ゲームのオンラインでのやりとりなど、外で遊ぶことへの弊害がたくさんあります。そんななか、我々大人たちの昔の遊びには時代にあった遊びであり、今の子供たちに強要する必要はありませんが、将来の帰属意識を高めるには、田舎ならではの遊びを体験し、楽しむ事が必要だと考えます。

青年会議所のメンバーには子育てをしている方、またはこれから向き合っていく方が多く在籍しています。我々が自然を愛することや触れ合い方を知り、子供たちが大人になり子育ては田舎が良いと思ってもらうような体験と教育を行い、将来の子育てや子供との触れ合いに活かせて行けるよう学ぶ機会を考えていきます。

【会員拡大】

栗原青年会議所は、ここ数年正会員が20名以下での活動が殆どでしたが、少ないメンバーのなかでも東北青年フォーラムや宮城ブロック大会を主管させて頂きました。その際によく耳にした言葉が「少数LOMでも」という言葉でした。その言葉は、時に敬意がある言葉に聞こえ、時に会員拡大に失敗しているLOMというような言葉にも聞き取れることがありました。確かに少数LOMでも大きな事業を達成することはできましたが、会員拡大を同時に行うほどの人員が足りなかったのも事実であります。

会員拡大はメンバー全員が当事者意識を持ち、積極的にアプローチしていく事が大事とされていますが、LOMの規模に応じた一人ひとりの役割をみんなで理解し合い、それぞれが担うことがより大事になっていくと考えます。我々の運動をその先の未来に継続していくために、拡大委員会とともに対外発信を強化し学びあう大切さを広めることで、青年会議所に携わるメンバーが増え、事業拡大ができ地域の活性化を取り戻す一因とすることができます。

また、会員拡大を進めていく上で正会員の団結した姿も非常に大事になってくると考えます。規律があり、時には親身になり、メリハリのある団体であってこそ入会したいと思ってもらえる。JCは40歳までの団体ではありますが、その後も交流が続くような関係を将来に残せるよう、会員同士で本気で向き合い活動を行っていきます。

【わんぱく相撲栗原場所】

わんぱく相撲は全国各地で開催されている事業で、各県にて県予選が開催され、4,5,6年生の代表者が全国大会の出場権を獲得します。宮城県では栗原場所がその役目となり、今年で41回目を迎えます。

私がJCに入会して初めて参加した大会のことはよく覚えています。個人スポーツである相撲は、一人で緊迫した試合に向かい、一発勝負の真剣勝負にはとても感動を覚えました。その戦う姿勢と真剣な取り組みによって生まれる喜びと悔し涙を見るたびに、成長の場を与えられる良い場だと思わされてきました。そこには参加する勇気、土俵に上がる勇気、相手に立ち向かう勇気があり、それを後押しする大人の暖かい声援と拍手によって生まれる最高の成長の場があります。

相撲がもつ礼節と土俵の上に上がり戦う勇気の大切さを学べるよう、同様の事業を行うことで、子供たちの夢を繋げ健全な青少年の育成を取り組んでいきます。

【55周年式典の開催】

JCには「自己成長の機会」「社会貢献の機会」「国際の機会」「ビジネスの機会」の4つの機会があります。そのなかには、自分自身の成長の機会や皆を巻き込んで成長する機会、青少年や地域の方々、宮城県や東北、日本の同志さらには国外のメンバーと交流する機会、そして自分の職業を発展する機会など多岐にわたります。JCに入会して気付かぬうちに私たちは様々な機会を得ることができています。今私たちが経験している素晴らしい機会に感謝すると同時に、ここまで栗原青年会議所を55年間引き継いできた先輩方や、各地青年会議所、また地域の発展を目指し我々の活動にご賛同とご協力を頂いた各所団体や行政の方々にも感謝しなければなりません。

そしてこれからの活動に対して我々が何を残していかなければならないか改めて考える時でもあります。栗原青年会議所の歴史の中には、新幹線の新駅誘致や栗原市構想など大きな影響ある活動を残されています。その成果は、今の栗原市民には当たり前に生活に溶け込んでいます。市民にとって当たり前になるきっかけとなるような活動の目標を模索しなければなりません。今まで以上に、栗原の現状に目を向け、課題に向き合うとともに青年の英知と勇気と情熱をもって、未来に繋がる事業が必要だと考えます。

未来につながる事業をメンバーが一丸となり、知恵と行動を持って模索していくなかで、様々な機会につながり、各地青年会議所や地域内外の様々な方と課題を共有し、青年会議所で得られるものと与えられるものに感謝と希望をもち、活動を続けて行く必要があります。

【結びに】

メンバーが前に立ち情熱をもってチャレンジすることに、後ろから支え合いカバーしていく。メンバー同士のチャレンジとカバーの関係と、新しい事業を行う上でのチャレンジとカバー。後ろには支えてくれるメンバーがいる安心感により生まれる挑戦への第一歩を歩みます。

私たちが住む栗原の魅力を発信し、住み続けたい、また住みたい、住んでみたいと思ってもらえるまちづくりを目指し、栗原青年会議所は本年度も地域に向き合い、55周年の節目の年により良いきっかけとなるような活動を模索し実施していきます。